ある年の6月下旬、金光様の娘くらが病気になり、祈念すれども衰弱していきました。
神様が、<死んでもままよと思って、心配せずに、家業である農業を一生懸命せよ>と、お知らせになったので、金光様夫妻は日々、遠くの田んぼへ仕事に出かけました。6月27日、昼食のために早目に帰ってみると妻が、「おくらが死んでいる!」と叫ぶので神様へお願い申しあげると、<お神酒を飲ませて、祈祷をしてやれ>とお知らせがあり、祓いとお経とを三巻ずつ唱えました。そしてまた<もうよい。夕暮れまでに、おかげの印を授けてやる>とお知らせがありました。
金光様が休憩しながらあれこれと思いを巡らしていると、夕方になって、「お母さん、おしっこが出る」と、くらは起き出しました。
翌日、くらには天然痘の症状が出てきたのですが、7月の頭には全快していきました。
…これもまた「人に向かう心を神に向けよ」のひとつです。コロナ時代の今、我々もここで心のけいこさせていただきましょう。 畑淳
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