地元の神社の秋祭に合わせて、境内にはテントや提灯が施されている。普段よりも賑やかな雰囲気が漂よう。
毎朝ウォーキングの折り返し地点にあるこの神社に参拝させてもらっているが、早朝は誰もおらずシンと静まり返った厳かな空気が流れる中、鳥居で一礼して社殿に向かう。
ある朝のこと、人の気配と匂いを感じた。多くの年配者がいる匂いだ。ふと見ると、そこには祭用のテントが張られていた。
秋祭を心待ちにしている霊様が朝早くから詣でているのだな、と感じた。
身体は無くなっても、人の魂は生き通しだ。肉体亡き後も、生前楽しみにしていた習慣は魂が覚えているのだろうか。
神様の元に返った魂は、神様の祭には勇んで駆け付けているのだろう、と思わされた出来事だった。(編集子)
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