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今月のコラム(2025年12月)

自分のことは次にして、人の助かることを先にお願いせよ。


信心するうえで、 このみ教えはまさに理想だとは思うものの、他者を優先して祈ることを忘れがちだ。

平常時であれば他者のことを気にかけたりするものの、緊急事態ではつい自分を優先しがちになることは、人として自然の在り方だろう。

日々、ありがたいことに緊急事態に出くわすことは滅多に無いものの、気付けば自身のことばかりに気を取られて、周囲のことを先に祈れていないのが現実だ。


以前勤めていた職場で任期満了退職のため、次の就職口を探している同僚がいた。私はまだ任期中だったので、その方に良い就職先が見つかることを祈っていた。すると、その方にとって願った通りの職場が内定し、喜びの報告を受けた。私はその方の未来が明るくなることを自分のことのように嬉しく思った。


それからほどなくして、気になっていた職場の募集が出ていることを知った。私からしてみると高嶺の花ではあったものの、ダメ元で応募したところ、思いがけず採用されることになった。

その時の職場は任期途中ではあったものの、自分が以前から行ってみたいと思っていた職場だったので、迷うことなく次のステップへと進ませてもらうことにした。


任期満了で退職する同僚のことを祈っていたら、思いがけず自分が転職することになったことは、願っていたわけではないものの、他者への祈りの成果が、自身に返ってきたのだな…と実感した出来事だった。


この経験を通して、自分が幸せでいるためには、周囲が幸せでないといけないことにも気付かされた。

それからは、自分のことは神様にお任せしていれば良い方向に進んでいくと思えるようになった。


たらいの水のように、自分の手元に幸せを引き寄せようとすると、それは逃げていく。

まずは周囲の幸せを祈ること、それが幸せへの一番の近道なのだ。(編集子)

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